春は名のみの~
毎週土曜日は日本舞踊のお稽古だ。かれこれ十二年目になり、自分でもよく続いているなと思う。
今週は桜が咲くか、というような陽気が続いていたのに、今日は冷たい雨。後から来たお姉さんが「霙みたいな雨よ」というので外をのぞいたら、いつの間にか大ぶりのぼたん雪になっていた。
お稽古からの帰り道、「春は名のみの風の寒さや~」ではじまる曲『早春賦』を思い出す。
学校で習う“文部省唱歌”というやつの中でも、こんなに美しい曲はないと思うが、作曲家親子の素敵なエピソード含めて、とても好きな曲である。
季節をあらわすヒット曲はJ-POPでもあまたあれど、いはゆる昔ながらの日本の四季の歌、というと・・・
夏:『夏の思い出』
秋:『小さい秋みつけた』
冬:『雪の降る町を』
であり、これらはすべて、中田喜直さんという作曲家がつくったもの。
では春は・・?というと・・・
『早春賦』でしょう!
そしてこれは、中田喜直さんのお父上、中田章さんがつくった曲なのだ。喜直さんは、夏、秋、冬と不動の地位を獲得するも、実は春の歌だけお父さんに叶わなかったという。しかも、お父さんの曲で有名になったのはこの一曲だけ。春と父は偉大だ。
さて、21世紀に生きる我々は、深刻な気候変動問題により「春は名のみの風の寒さや~」というゆるやかな季節の移り変わりはおろか、その季節ならではの過ごし方すら楽しめなくなるようになってきている。地球の週末は着々と近づいている。たいしたことはできないかもしれないが、PARFAITでは、環境問題に対する取り組みも行っていきたいと思っている。まずはスモールスタートから始めてみよう。
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